だめだめ沢オヤジ

渓流釣りから沢登り、さらに岩登りまで・・・が、何をやってもC級なオヤジ

これが歯科鋳造だよ~ん

一般の方があまり目にする機会のないであろう『鋳造』

   鋳造(キャスト)で作られる物は、世の中には星の数ほどあるんですけどね。

時々、砂型に溶けた金属を柄杓のような物で流し込んでいる風景をTVで見かけることはありますが。



さらに歯科技工での鋳造となると、なおのこと謎に包まれているのではないかと...
歯科技工で行う鋳造は、細部にまで金属を流し込む必要があるので何らかの圧力を掛ける必要があります。

私も、技工学校に入って初めて鋳造という物を目の当たりにし、強烈に驚いた記憶は鮮明に覚えています。 そして鋳造技術を憶えると、皆と言っていいほどこっそりと指輪を作ります。 彫金技術も歯科技工も同じ技法が沢山あります。 、んなもんで歯科技工士から彫金屋さんに転身する人は多くいます。




で、まずは基本的な遠心鋳造器での鋳造を。
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これはバネの力で回転していますが、学生時代はハンドルで回しました。 その昔は、ハンマー投げのように手回しによる鋳造でした。まさに匠の技です。



お次は、アルゴン加圧高周波鋳造機
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こちらはボタンを何度か押すだけで鋳造が完了。 中にはコンピューター制御で自動でやってくれる物も。
この高周波での溶解は、高融点の金属を主に鋳造します。
この機械と上の遠心鋳造を一緒にした、高周波遠心鋳造機もあります。

この機械は幾多の修理に堪え、もう20年も頑張ってくれています。 前回の冷却水漏れの大修理では、もう部品がないから...と最後通告まで。




こちらはもう使っていないのですが、、、
  『圧迫蓋』という代物・・・遠心鋳造以前の鋳造法かと...     
       これを使ったのは、学生時代だけ。
          実習以外では使わない物を色々と入学時に買わされます。
          中には、実習でも使わなかった物まで。 アリガタヤアリガタヤ

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この中(右側)に、なんと・・・・アスベストの粉末を水でこねた物を詰めて、その水蒸気圧で鋳造します。
30年経っても、まだアスベストが付着しています。
当時、アスベストは魔法の材料として珍重されていましたからね。 水でこねると紙粘土のような状態になり、なんとご丁寧に臭いを嗅いだりもしました♪
知らないって、本当に恐ろしいことです。。。

この圧迫蓋が残っていると言うことは、何処かにアスベストの塊があるかも。
他にも色々とアスベストは歯科技工の道具・材料として存在していました・・・それもむき出しの状態で。




今うちでやっている鋳造はこの二種類。 これ以外の鋳造法はリクエストしないでちょ。

暇な時に、また何かご紹介しますね。